いざ、遺品整理をしようとしても遺品整理の進め方や業者の選び方がわからずに不安になると思います。
ボクは両親を相次いで亡くし、遺品整理を自分でやり始め、最終的には遺品整理業者に依頼し、無事遺品整理を終わらせました。
その体験をもとに、下記の2点をまとめてみました。
・遺品整理を業者に依頼したいけど、トラブルや被害がないか心配
・色々と不安な方に優良なオススメの業者を紹介
トラブルの事例や、どのようなことに気をつければ悪徳業者の被害に合わないのかといった、具体的な対策やコツを詳しくご紹介します。
国民生活センターに寄せられた遺品整理業者とのトラブル事例
まず、独立行政法人国民生活センターから報道発表されたトラブル事例を紹介します。
(引用元:独立行政法人国民生活センター)
この中から一部を抜粋して紹介します。
相談事例
遺品整理サービスでは、
・見積もりのつもりで呼んだ事業者に契約をせかされた
・高額なキャンセル料を請求された
・作業時に予定外の追加料金を請求された
・大切な遺品を処分された
などの相談事例が見られます。
遺品整理サービスの相談内容(n=522)
「契約・解約」に関する相談が372件(71.3%)
「価格・料金」(36.2%)
「販売方法」(32.8%)
【事例1】見積もりの際にせかされて契約したが、作業が始まらないので解約したい
兄が亡くなったため、スマートフォンで検索して見つけた遺品整理事業者に兄宅に来てもらい、
見積もりを出してもらうことにした。夫からその場では契約しないように言われていたが、事業
者から、「今日決めてもらったら安くなる」、「早く決めた方が早く始められる」など言われたので、
その場で324,000円で契約し、手持ちの24,000円を支払った。「土日のうちにポストに鍵を入れて
おけば週明けから準備を始める」と言われたので契約したが、週が明けても作業が始まる様子が
なかったため、事業者に電話をしたところ、「作業日はまだ決まっていない」、「来週末からではど
うか」と言われた。「賃貸の解約をしないといけないので、もっと早くしてほしい」と伝えたが、
信用できない。クーリング・オフできるか。見積書を見返したら、作業日は「今月末まで」、「作
業日の2日前まで違約金10%」と書かれているが、事業者から説明は受けていない。
(2018年4月受付、60歳代、女性、家事従事者、兵庫県)
【事例2】解約を申し出たら高額なキャンセル料を請求された
遠方で一人暮らしをしていた母が亡くなったため、母が居住していた地域の便利屋に遺品整理
をしてもらうことにした。親族が当該地域の近くに住んでいたため、親族立ち会いのもと、母宅
の家財等を見てもらい見積もりを出してもらった。3日間の作業で費用は37万円であったが、そ
の内容で了承し契約をした。後日20万円で作業してくれる事業者を見つけたため、契約した事業
者にキャンセルを申し出たところ、キャンセル料として17万円を請求された。キャンセル料につ
いて説明はされておらず、高額で納得できない。
(2017年7月受付、60歳代、男性、給与生活者、岐阜県)
【事例3】作業時に予定外の料金を請求され、最終的に見積金額の2倍の費用を請求された
一人暮らしをしていた母が亡くなり、実家の遺品整理のため、インターネットで検索した事業
者に電話して見積もりに来てもらった。見積金額は141,000円で、その内訳はスタッフ4人の人件
費が76,000円、2トントラック1台25,000円、トラック1台分の廃棄物処理代4万円だった。他
社との見積もりと比較して、この事業者に作業を依頼し、昨日作業に立ち会った。事業者はトラ
ック1台分の荷物を積み込むと、4万円を先払いしてもらわないと廃棄物処理ができないと言う
ので現金で4万円を支払った。その後も荷物の処理のため、3往復し、その都度4万円を支払っ
たが、時間内に作業が終わらず荷物はまだ残っている。事業者から請求された金額は32万円で、
当日持ち合わせていた20万円を現金で支払ったが、残金12万円を請求されている。見積もりの際、
廃棄する荷物が多ければ追加費用が発生するという説明は聞いていない。見積書にもその記載は
なく、契約書もない。残った荷物を廃棄して、見積金額以上の金額を返してほしい。
(2018年2月受付、60歳代、女性、給与生活者、滋賀県)
【事例4】処分しないようにと頼んだ物を勝手に処分された
母が亡くなったので遺品を処分するために、インターネットで探した事業者3社から見積もり
をとった。一番安い事業者に依頼し、2カ月前に作業員3人に作業してもらった。その場で自分
が不要か必要か判断して近くにいた作業員に指示を出し、2トントラック3往復分の遺品を運び
出してもらったが、翌日ラジカセがないことに気がついた。その後もDVDプレーヤー、ゲーム
機、布団、辞書がないことが分かった。これらは自分の物で、遺品と分けて事業者に処分しない
ように指示したものであるが、誤って別の作業員が運び出したようだ。作業も遺品を乱暴に扱う
など雑であった。どうにかして取り戻したい。
(2017年10月受付、50歳代、男性、無職、愛知県)
相談事例からみられる問題点
- 契約内容について十分な検討をしないまま契約しトラブルになることがある
- 高額なキャンセル料を請求されることがある
- 作業当日、追加料金を請求されてトラブルになることがある
- 残しておくはずの大切な遺品を誤って処分されるなどサービス内容によってトラブルになることがある
消費者へのアドバイス
- 複数社から見積もりを取るなど、事業者の選定は慎重に行いましょう
- 作業内容や費用を明確に出してもらうなど、見積書の内容を十分に確認しましょう
- 料金やキャンセル料、具体的な作業内容について事前に確認するようにしましょう
- 残しておく遺品と処分する遺品を明確に分けておくようにしましょう
- 事業者とトラブルになった場合には消費生活センターに相談しましょう

遺品整理サービスを利用するときの手引き
(引用元:独立行政法人国民生活センター)
見積りを取るときの注意点
◎複数社から見積りを取る
◎追加料金の有無を確認する
◎作業内容、料金を明確に出してもらう
契約のときの注意点
◎作業内容、料金を確認する
◎キャンセル料を確認する
作業にあたっての注意点
◎処分しないものは分ける
困ったときは早めに電話 188番いやや (消費者ホットライン)へ
お住まいの地域の市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。


まとめ
(1)複数社から見積もりを取るなど、事業者の選定は慎重に行いましょう
(2)作業内容や費用を明確に出してもらうなど、見積書の内容を十分に確認しましょう
(3)料金やキャンセル料、具体的な作業内容について事前に確認するようにしましょう
(4)残しておく遺品と処分する遺品を明確に分けておくようにしましょう
(5)事業者とトラブルになった場合には消費生活センターに相談しましょう
*消費者ホットライン:「188(いやや!)」番
お住まいの地域の市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。





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